アンティークが好きです。
私は小さい頃(たぶん小学校1年生ぐらい)から、廃墟にすごく惹かれていました。廃墟の近くにいるとまるでタイプトリップしたような不思議な気分になって、そこの周りの空気だけが違う感じがして、違う時間が流れているような、そこにいた人たちの感情が落ちているような、いろんな感覚に襲われるるのです。アンティーク品にもそれと同じような感情を覚えて手に取るとすごく尊い何とも言えない気分になります。旅行に行ったらその地域にアンティークショップに行くというのが至福の時間です。といっても、知識はほとんどありません。価値があるからとかすごく古いからというよりは、自分が心惹かれるもので、お値段をみてみて手が届きそうなものだったらお家にお迎えするという感じです。ほとんどのものが再度同じものに出会うことがないので、その一期一会の出会いにときめくのです。
ネグリジェ
ネグリジェや下着類は今まで買ったことがなくて、眺めるだけでした。繊細なレースやデザインはすごく心惹かれるのですが、なんとなくあまりにも肌に近づきすぎるような気がしてちょっとだけ抵抗があったのです。でもこのお店であったネグリジェはプロの方が綺麗にお直しをしてくださっていて、ちゃんと使うことを前提にして売られていました。とっても薄くて軽い生地、レースと縦に入った縫い目がとても可愛く、丈も割と長めで、でも長すぎず思わず手に取ってしまいました。お店の方に伺ったところ、こういったものはネグリジェとしてではなく重ね着してワンピースみたいに着る方が意外に多いとのことでした。
購入させていただいて、しばらくはずっと飾っていました。初めて着たのは旅行に持って行った時でした。なんとなく、デビューは特別な時がいいように感じていて、クラッシックホテルに泊まるタイミングにしました。洋服としてではなくパジャマとして使わせてもらうことにしました。ずーと前に誰かが着ていたもの。きっと大事に使われてきたもの。どんな人がどんなことろで?着ているとちょっとドキドキするような感じがありました。何回か着ていくうちに、以前の持ち主と私が分かち合っているような感覚になり、そのうち私のものという実感が生まれてきます。それでもまだこのネグリジェはとっても特別な気分にさせてくれます。どんな人生を送った女性なのか。どんな気持ちでこれを着ていたのかな。どんなベッドに寝ていたのかな。そして私もいつか過去に生きていた女性になることを想像すると、「うん、毎日を大切に生きよう」と思わされます。

神戸のお店フランジュールさん
こちらのネグリジェは神戸のフランジュールさんで購入させていただきました。(もう1年半ぐらい前のことです)。フランジュールさんのタオルが素敵で、内祝いなどに使わせていただいたことがあるのですが、オンラインショップでの購入でしたので、神戸にいくことになって実店舗に行けて嬉しかったです。タオル以外にも様々な商品があってとても素敵なお店でした。特にこのネグリジェに出会うことができて幸せです。アンティークやビンテージのものはやっぱり直に見たいというのが正直なところです。フランジュールさんは東京や大阪にもあるみたいです。また是非お伺いしたいです。